上醍醐にお参りすると思うのは、ただ登るだけでもとても辛いのに、こんな山の上に大きな伽藍をよく建てたものだなあということ。
醍醐寺というのは、醍醐山を含め200万坪以上もあるめちゃくちゃ広いお寺なのです。そして山上の伽藍はまさに
パワースポット。醍醐寺の山岳信仰の原点といえる場所です。
下醍醐を抜けて上醍醐の入り口女人堂を通ってスタート。
ここから、醍醐山の上までゆっくり歩いて1時間のコースなのですが、前半はひたすら登るかんじで、けっこうしんどいです。
距離は20丁(2.2km)。16丁まではずっと登りです。標高は450m。
上醍醐は西国三十三ヶ所霊場のひとつなのですが、最大の難所といわれています。
学生さんのグループも「どこまで登るねん!」などと、汗だくでひいひい言っていました。
かと思えば、日傘片手にすいすいと登っていくおばちゃんもいますから、人それぞれでしょうか。
道自体はちゃんと整備されていますので危なくはありません。
登り始めてしばらくすると豊臣秀吉公の「醍醐の花見」の場所があります。それは1598年のこと。
秀吉公はこんなに上から下醍醐の一面の桜を見おろして楽しんだのですね。
30分ほど登り続けると、なだらかな下り坂になり、やがて寺務所に着きます。
御朱印をいただくのでなければ、そのままスルーして進めば、緑に包まれて全貌の見えない国宝「清瀧宮拝殿」。1434年の建物です。
斜面に建つので懸け造りになっています。
さらにその斜面の上に「清瀧宮本殿」があります。
本殿から見おろす拝殿の屋根。
本殿は下醍醐に分霊されて建てられていて、そちらのほうが古い建物となっています。
「ああ、醍醐味なるかな」の醍醐水。
コップも用意されていて、プッシュ式の蛇口から汲んで自由に飲むことができます。
まろやかで口当たりの良いおいしい水。
お水を飲んだらまた登ります。
左右どちら側を登ってもOK。
広い広い平地は准胝観音堂の跡。ここが上醍醐の本堂でした。
これは雷による火事で2008年に焼けてしまいました。
わたしはそれ以前に来ていないので、見たことがありません。
国宝の薬師堂。なんと1121年の建物!平安時代まっただ中。地味でどっしりとした建物です。
中の薬師如来座像・日光・月光菩薩像はトリプル国宝です。(霊宝館に置かれています)
お堂のわきに立つと少し眺めが良いです。
巨大な五大堂。
この雰囲気、とても醍醐っぽい。
さらに登って行くとまたまた懸け造りの建物「如意輪堂」
向こうに見えるのが開山堂です。
かたわらに立派なカエデの木が数本。
その脇に小さなお堂「白山大権現」。
最後に巨大な開山堂。1606年に豊臣秀頼公が再建したもの。
これだけ価値のあるお堂を見て来たあとに言うのもなんですが、大阪が見える!
アベノハルカスが見える!ヤッホー!
山登りの疲労のあとに見る伽藍と眺望は、まことに有り難いものでございました。合掌。
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