もともと我が家は水無月が好きで、夏越の祓いでなくてもよく水無月を食べました。
柏家宏之菓舗の水無月

ご存知かもしれませんが、水無月の三角は氷室の氷、小豆は魔除け、だそうです。

さて、たいてい母親が買ってくるのは「五建ういろ」の水無月。 あるいはスーパーで売っているもう少し安い水無月

今年は他の京都の和菓子屋さんの水無月はどんなのだろう?とふと気になり、6月後半にいくつかのお店で水無月を買って食べ比べてみました。

以下はまったく個人的な感想ですので、ランキングでもありません。参考になるかどうかはわかりませんが、思ったままを書いてみたいと思います。

注意すべきことは、期間限定であること。
5月6月だけの販売のお店もあれば、究極の6月30日のみの販売!というお店もあります。
かなりの京都のひとが水無月を買いますので、夕方行ったら売り切れというシーンもよくあります。
ご注意くださいませ。

長久堂の水無月

今回、最も高価だった水無月です。
3切れ買うと税込み1000円を突破しました...。
長久堂の水無月


長久堂の水無月はまず見た目が非常に美しいです。
角がピシッと決まって崩れません。
さらには小豆の上に透明な寒天のコーティングがしてあるので、表面がキラキラ涼しげ。
歯切れも良いし、甘さは上品だし、抹茶はキリッと利いているし、文句のつけようがありません。
長久堂の水無月

ただ、160円の水無月の倍以上の値段なのでその値段に見合った水無月なのかはちょっと判断できません。
もう少し安ければときどき買うのになあ。
ひと切れ330円也。
長久堂 北山店は北山通りから鞍馬街道を北へ少し行ったところにあります。天保2年開業の老舗。

仙太郎の水無月

仙太郎の水無月は、もっちりねっちょり糊状の水無月
仙太郎の水無月
隣とくっつきまくりで、形も崩れまくりです。
しかし、食べてみるとおいしい水の味がして、柔らかいお餅のようで、小豆もおいしくて、上等なおぜんざいのよう!
仙太郎の水無月は百貨店などでたいへんな人気。JR京都伊勢丹の和菓子フロアでは、仙太郎だけが大行列を作っていました。みなさんもっちゃり系が好きなのね。
仙太郎の水無月

おぜんざいを水無月形に固めたお菓子のような印象でした。
こんなタイプの水無月はイメージとしては求めていませんでしたが、おいしいです。

ひと切れ216円也。

八方焼本舗 小松屋の水無月

小松屋は寺町御池を下がった本能寺のはす向かいのお店。
八方焼や焼芋が有名です。
八方焼本舗 小松屋の水無月
大きめのカットで生地もドーンと重いかんじで、これぞ水無月といった口当たりの水無月です。
の水無月


嘉祥菓子 養老軒の水無月

こぢんまりした懐かしい感じの店舗の養老軒。
フルーツ大福も人気です。みかんとかキウイとかパイナップルとかモンブランとかね♪ (苺大福もあったか?なかったか?)
養老軒の水無月は、小さめで上品な美しさを誇る水無月です。
養老軒の水無月

特に黒糖の水無月が絶品でした。(波照間産の黒糖を使っているそうです)

柏家宏之菓舗の水無月

神楽岡の柏家宏之菓舗さんなら、クルマをお店の前にちょっと停めて買うことが出来るので便利です。
柏家宏之菓舗の水無月

形が美しく、歯切れが良く、口溶けも良く、わたくし的には最もリピートしたい水無月でした。
ひと切れ160円也。
柏家宏之菓舗の水無月


五建ういろの水無月

五建ういろの水無月は歯切れが良くて口どけも良い。 小豆は他のに比べると甘めに仕上がっています。
五建ういろの水無月
とてもおいしいですが、あまりにも昔から食べているのでスタンダードな水無月としか表現できません。
形の美しさはあまりありませんので、庶民的な感じです。

出町ふたばの水無月

一応、行列が短ければ買おうかなあと思って、店の前まで行きましたが、とんでもない行列を目の当たりにして買うのはあきらめました。
恐るべし、出町ふたばさんの豆もちの人気!
水無月はまたチャンスを見てチャレンジします。

妙心寺前三河屋の水無月

ときどき食べたいかんじのオーソドックスな三河屋さんの水無月。
生地はもちゃっとして、歯切れはそれほどでもありませんが、すっきりと良い水の味を感じられる生地です。
三河屋さんの和菓子はどれもコスパが高いです。
妙心寺前三河屋の水無月
妙心寺前 三河屋の水無月

鳴海餅の水無月

栗のいっぱい乗った贅沢なヤツを買いました。歯切れもよく美味しい!
鳴海餅の水無月
鳴海餅の水無月

長五郎餅の水無月

北野天満宮の境内にも出店のある老舗長五郎餅の水無月
小豆は散らしたかんじで、見た目ずっしりと重量感のある水無月ですが、とても歯切れが良く、プルッと感も良し。甘さも控えめ。
長五郎餅の水無月

天神さんに行くといつも閉まっていて、「いったいいつ営業してるんだろう?」と思っていたら、境内のほうは基本的に縁日のときだけのようです。お店は天神さんから少し南に行ったところにあります。
長五郎餅の水無月
長五郎餅といえば、あの豊臣秀吉公の北野大茶会の折りにも供されたという白くて丸いお餅。創業400年越え!1587年の味がいまでも食べられるとは、京都ってすごいなあ。

鼓月の水無月

千寿せんべいが有名な鼓月の水無月
ぷるっと歯切れが良くて、甘さも控えめで、全体的に上品な風合い。小豆はぎっしり。おいしいです。
抹茶もちゃんと抹茶しています。
もうひとつ欲しくなる水無月。
鼓月の水無月

銀閣寺店で買いました。
鼓月の水無月


笹屋伊織の水無月

販売期間が短く、予約しないと手に入らないかもしれない笹屋伊織の水無月。
笹屋伊織の水無月

小豆は大粒で上品に炊きあがっています。
生地は柔らかでもっちゃりもちゃもちゃの極致!
笹屋伊織の水無月

わたしはういろうのぷるっちり感が好きなので、おいしいけどリピートはありません。

俵屋吉富の水無月

おひとつ300円近い高級水無月です。白と黒糖2切れずつでひと箱になっていてバラ売りはなし。
しかし上品だしバランスはいいし、文句のつけようのない水無月ですこれは。
俵屋吉富の水無月

俵屋吉富の水無月


萬屋琳窕の水無月

よーいどんの人間国宝を取得している山科の萬屋琳窕さん。よろづやりんちょうと読みます。銅鑼焼が有名。
その水無月は今回もっともお安いひとつ130円也!本店で買いました。
萬屋琳窕の水無月

小豆も小ぶりでぎゅうぎゅうではありませんが、とてもおいしいです!
コスパ最高。
萬屋琳窕の水無月


京阿月の水無月

緑の生地にうぐいす豆の水無月が目を引きます。
京阿月の水無月

いただいてみると生地には抹茶がきりっと利いていて、上のうぐいす豆もしっかり主張していて、文句なしのおいしさです。
京阿月の水無月

三笠がおいしくて有名だった高台寺そばの下河原阿月さんの後継のお店だそうです。

日栄軒の水無月

金閣寺門前から西大路通りを渡ったところにある日栄軒さんの水無月。ひとつ149円。
包み紙は金閣寺。
日栄軒の水無月

小豆は大きめ。白にも黒糖にもうぐいす豆が散らしてあるのが珍しいタイプのみなづきです。
日栄軒の水無月

生地はもちっと感とぷるっと感のバランスがとても良くて、歯切れ良し。
ときどき来るうぐいす豆の味が新鮮。
金閣寺に来る度買うことにします。

たまだけんの水無月

スーパーオアシスで買った水無月
形の美しさはなかなかです。角がピシリと決まっています。
たまだけんの水無月

ひとつ110円ほどなので、和菓子屋さんに比べると安いです。
食感とお味は五建ういろの水無月に似ています。小豆は甘め。
歯切れはいいですが、もっちり感がもう少しあれば、という感じでした。

また機会があれば、ほかのお店の水無月にも挑戦してみたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。

そのほか
よし廣の水無月
甘春堂の水無月
永楽屋の水無月
米満老舗の水無月
とらやの水無月


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