命婦稲荷社(みょうぶいなりしゃ)
鉄輪の井戸は能や謡曲「鉄輪」でよく知られる場所。でも、はじめは見つけるのに時間がかかるかもしれません。
通りから見ると普通のお宅の入り口のようですし。(実際に3軒のおうちの入り口でもあります)
細〜い路地の奥へ。
小さな敷地には夫婦円満と良縁結びのご利益があるという命婦稲荷社があり、 その右側が鉄輪社、その手前が鉄輪ノ井。
伝わるお話は、平安時代のたいへんどろどろ泥沼の怨念物語。
夫に浮気をされ裏切られた妻が、貴船神社に「丑の刻参り」をして夫を呪い殺そうとします。
鉄輪を頭にはめて鬼になろうとします。
呪いで死にそうになった夫のほうは、陰陽師安倍晴明に相談し、妻に呪詛返しで反撃。
その結果、妻はこの井戸に身を投げてあえなく死んだということです。
その曰くのある井戸がこの鉄輪の井戸。
以前はこの井戸の水を相手に飲ませれば、すっきり後腐れなく縁を切ることが出来るとされていましたが、いまは枯れて水がありません。
現代のやり方はこう。ペットボトルに入れた水を井戸のふちに供えて、鉄輪社に願掛けします。
そのあいだにお水は縁切りのご利益を授かって霊水に変化!
それを縁を切りたい相手に飲ませる。
ちゃんと別れることができたなら、お礼参りをする。(パワーのある神様なので祟るとコワイのです。)
安井金毘羅宮もそうですが、縁を切れれば、新たに良縁が舞い込むというポジティブな発想から、 縁結びにも効果があるといわれます。
そういう意味で、江戸時代になってから命婦稲荷社が祀られたそうです。
近くの寺社 :大念寺
命婦稲荷社 交通アクセス
所在地 | 京都府京都市下京区堺町通松原下ル鍛冶屋町254 |
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料金 | 境内自由 |
時間 | 日中随時 |
アクセス | 地下鉄烏丸線「五条駅」より徒歩約7分 |
駐車場 | 駐車場なし |
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