神様には得意分野があります。

学問・受験なら天神さま。
出世・勝負事なら八幡さま(誉田別命)。
子授け・安産なら木花咲耶姫。
という具合に。

では恋愛に悩んだときにはどんな神様を祀る神社に行くべきでしょうか?


大国主大神(おおくにぬしのおおかみ)


縁結びで最もメジャーな神様が大国主大神です。

島根県の出雲大社が有名ですね。

なぜ縁結びのパワーがあるかというとこういう経緯があります。

苦労して作り上げた自分の国を天照大御神に譲りわたすときに、大国主大神は条件を提示しました。

「立派な神殿を出雲に建てて自分を祀ること。
それが叶えられれば、現世のことはすべて天孫族に譲り、自分は幽世の目に見えない世界を司ることにする。」と。

目に見えない世界とは人と人を結ぶ見えない縁や人の運命。

そのことから良縁を祈願するには大国主大神が最適!ということになったそうです。

出雲で神々が集って会議されて、男女の縁を決められているとも信じられてきました。


大国主大神は京都では出雲大神宮地主神社・紫野の出雲大社・野宮大黒天(野宮神社)・亀岡の出雲大社京都分院などに祀られています。

稲田姫命(いなだひめのみこと)

櫛稲田姫命・櫛名田比売命ともいいます。

稲田姫命はヤマタノオロチを退治した須佐之男命に救われた美しい女神です。

このあとめでたくふたりは結ばれ、出雲の須佐に新居を作ったといいます。

二人の神にあやかろうと人々が縁結びを祈願するようになりました。

稲田姫命は京都では八坂神社八大神社地主神社などに祀られています。


白山比咩神(しらやまひめのかみ)


菊理媛神(くくりひめのかみ)ともいいます。

「神産み」で火の神を産んだイザナミは火傷で死にます。
イザナミに逢いに黄泉国を訪問した夫イザナギは、イザナミの変わり果てた姿を見て逃げ出します。
途中でイザナミに追いつかれて争いになったときに、現れた菊理媛がひと言で二人の神を仲直りさせたといいます。

このことから一度こじれた縁を再び結ぶ力、悪縁を切る力があるとされてきました。


白山比咩神は京都では京都霊山護国神社・白山神社などに祀られています。



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